また桜が咲いたら
そう思いながら煙草にまた火をつける。
空を見上げると、驚く程の星が輝いている。
この何年か、意識して空を見上げたりしていなかったんだ気付く。
今日の自分は自分じゃないみたいで、落ち着かないが、それを楽しんでいる自分も居る。
また振り替えってキッチンを見る。
…桜香はボロボロと涙を流している。
驚いて見つめていると、桜香がこちらに気付き、笑顔で半分に切った玉葱を持ち上げて見せる。
それを見て少し笑って、前に向きなおす。
やはり今日の自分はおかしい。
まるで昔に戻ったみたいだ。
今さっきだって、涙を流している桜香を心配していた。
あの頃流れていた歌を口ずさんで見る。
涼香と初めて話したのは、この歌が流行った頃だった。
うだるような暑さの日、学校に向かう途中の坂道で自転車を押しながらあの歌を歌っていた。遅刻は確定だし、とにかく暑かったのでノロノロと。
「遅刻するよ~!!」
突然、後ろから声がする。
後ろを振り替えると、そこに居たのは佐々木涼香だった。
こっちは佐々木涼香だと知っているが、佐々木涼香の方はこっちの名前すら知らないだろう。
空を見上げると、驚く程の星が輝いている。
この何年か、意識して空を見上げたりしていなかったんだ気付く。
今日の自分は自分じゃないみたいで、落ち着かないが、それを楽しんでいる自分も居る。
また振り替えってキッチンを見る。
…桜香はボロボロと涙を流している。
驚いて見つめていると、桜香がこちらに気付き、笑顔で半分に切った玉葱を持ち上げて見せる。
それを見て少し笑って、前に向きなおす。
やはり今日の自分はおかしい。
まるで昔に戻ったみたいだ。
今さっきだって、涙を流している桜香を心配していた。
あの頃流れていた歌を口ずさんで見る。
涼香と初めて話したのは、この歌が流行った頃だった。
うだるような暑さの日、学校に向かう途中の坂道で自転車を押しながらあの歌を歌っていた。遅刻は確定だし、とにかく暑かったのでノロノロと。
「遅刻するよ~!!」
突然、後ろから声がする。
後ろを振り替えると、そこに居たのは佐々木涼香だった。
こっちは佐々木涼香だと知っているが、佐々木涼香の方はこっちの名前すら知らないだろう。