また桜が咲いたら
結局、私はこの部屋に戻ってきてしまった。
朝、家を出てどこに行くか考えていた。
行く場所なんてない。でも、行く場所はいくらでもある。
結局は私次第なんだ。何処に行っても、私次第でその場所が私の居場所になり、居場所ではなくなる。
自分で選ぶしかない。
私は、昨日初めて会ったあの人に恋をしているのかもしれない。
あの人は何もせずに、ただ抱き締めてくれた。
そんな人…今まで居なかった。
あの人は私のこと、軽い女って思っているだろう。
あの人の恋愛対象に私は入らないだろう。
私は【援助交際】するような女だもん。
あの人の傍にいても辛くなるだけかな…
公園のベンチに座ってそんなことを考えていた。
3月の空は澄みきっていて、太陽はこんな汚れた私を容赦なく突き刺す。
「おねぇちゃんあそぼう」
気付くと足元にスコップを持った小さな女の子が居る。
「しーちゃん!ダメよ!お姉ちゃんが困るでしょ」
母親らしき女性が駆け寄ってくる。
「ごめんなさいねぇ。この子ったら…」
「…いえ、いいですよ!…しーちゃん?お姉ちゃんと遊ぼっか」
「うん!しーちゃん、あそこであそぶ」
少女は砂場を指差す。
朝、家を出てどこに行くか考えていた。
行く場所なんてない。でも、行く場所はいくらでもある。
結局は私次第なんだ。何処に行っても、私次第でその場所が私の居場所になり、居場所ではなくなる。
自分で選ぶしかない。
私は、昨日初めて会ったあの人に恋をしているのかもしれない。
あの人は何もせずに、ただ抱き締めてくれた。
そんな人…今まで居なかった。
あの人は私のこと、軽い女って思っているだろう。
あの人の恋愛対象に私は入らないだろう。
私は【援助交際】するような女だもん。
あの人の傍にいても辛くなるだけかな…
公園のベンチに座ってそんなことを考えていた。
3月の空は澄みきっていて、太陽はこんな汚れた私を容赦なく突き刺す。
「おねぇちゃんあそぼう」
気付くと足元にスコップを持った小さな女の子が居る。
「しーちゃん!ダメよ!お姉ちゃんが困るでしょ」
母親らしき女性が駆け寄ってくる。
「ごめんなさいねぇ。この子ったら…」
「…いえ、いいですよ!…しーちゃん?お姉ちゃんと遊ぼっか」
「うん!しーちゃん、あそこであそぶ」
少女は砂場を指差す。