わがままモデル王子は甘い香り
そのラブレターを母親が見た
俺は隠していたつもりだったけれど

風呂からあがった俺の目の前で母親が女子からの手紙を破り捨てた

細かく
まるでシュレッターの機械みたいにさ
文字の判別も難しいくらいにバラバラになって床に落ちて行った

その週末
俺は母親と一緒に出かけた

怖かったんだ
母親がさ

目がいってるんだ
常軌を逸してるって言うんかな?

ラブレターをもらって以来、俺を見る母親の目がおかしかった

案の定って言う表現があっているのかな?

俺は母親が管理している別荘に閉じ込められた

何度か遊びにきたことのある別荘
でも監禁しておけるような部屋は以前にはなかった

俺を閉じ込めるために母親が作りなおしたのだろう

中学1年の春
俺は母親の手によって、監禁生活となった
< 2 / 114 >

この作品をシェア

pagetop