わがままモデル王子は甘い香り
莉緒はスリッパをペタペタと鳴らしながら、キッチンに向かった

「あ、そうだ
莉緒、食洗機を買いに行かないか?
洗い物、大変だろ?」

「え?
別に苦労してないよ?」

「長時間、立ってるのも腹や腰に負担がかかるんだろ?」

「まあ、ねぇ」

「な? だから買おうぜ」

「ありがとう」

莉緒がほほ笑んだ

「よし、なら今から行こう!
すぐ行こうぜ」

「ちょ…桜嗣?」

俺は立ち上がると、莉緒の腕を掴んで玄関へと向かった

だってさ
思い立ったらすぐに行動しないと嫌なんだ

また明日とかって約束しても
明日は明日で、別の用件ができるかもしれないだろ?

だから欲しいと思ったらすぐに買いに行くんだ

行けるときに行く

行動できるときに行動する
それが俺のモットーだ
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