わがままモデル王子は甘い香り
「これ以上、莉緒に近づくな
莉緒と離婚しろ
すぐに!」

義父さんが俺の胸倉を掴むと、睨みつけてきた

「離婚?」

「そうだ
莉緒は絶対に助かる
助かったら、幸せな生活をさせたいんだ
莉緒を愛してるなら、できるよな…離婚を」

俺と別れたら、莉緒は幸せになる?


俺には莉緒を幸せにする力がないのか?

愛だけでは幸せにできない?

莉緒を愛してるのに
俺は莉緒を不幸にしているだけなのか?

「約束をしろ!
離婚すると」

「……わかり、ました」

「約束だからな」

「はい」

もう俺にはダメ…なのか?

俺は莉緒を幸せにする力はないのか……





莉緒
俺は莉緒を愛してるんだ

莉緒以外は何もなくていいくらい

莉緒じゃなきゃ

俺は……



なあ、莉緒
また笑顔で俺に笑ってくれよ


頼むから

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