Sweet Kiss
「キスくらいって何よっ!人のファーストキス奪っといて!てゆーか今、首に何はめたのよっ!」
ここまでイッキにいって息を荒げている私に、彼は余裕の笑みを浮かべた。
「へぇ~。ファーストキスだったんだ~」
はっ!
勢いあまって、余計な事まで言ってしまった。
もう、こーなったら開き直れ!!
「ファーストキスもまだのお子ちゃまで、悪かったわね!
どーせ私はブスですよー。
モテないですよー」
「・・・くねえのかよ」
王子は怪訝な表情を浮かべ、何かつぶやいたけれど、聞き取れなかった。
それから、また笑みを浮かべ、
「悪くねぇよ」
“悪くねぇ”と意外にフォローをする。
「あと、今、首にはめたのは《Honey choker》だ」
「《Honey choker》?何それ?」
「見てみる?」
腕を引っ張られ、部屋の中に入っていくと、鏡の前までやってきた。