Sweet Kiss


まっすぐ私の目を見つめてくる漆黒の瞳に、負けそうになる。




「アンタだって、人のコト言えないでしょ?


 私の名前は“お前”じゃなくて“美雨”」



「また“アンタ”か。言ってみろよ、俺の名前。

 言わないと・・・」



「言わないと・・・?」



「キスするぞ」



「変態。キス魔。エロ男爵」


「“男爵”は心外だ。“公爵”にしろ」


ツッコむ所そこかよっ!



しかも、

変態
キス魔
エロ

 は自分で認めているともとれる。



「名前言うからっ・・・そのうち」


だからキスは勘弁して!


それより、話がだいぶ逸れてるような・・・


「さっき、何もかも教えてやるって言ったよね?

 説明、全然足りないんだけど」




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