Sweet Kiss
「では、今悩んでいることを話してもらいます」
有無を言わせぬこの口調。
恐るべし、白川雅。
「何かね・・・私、変なの」
そう。わたし、変だ。
「アイツが、私の事を名前で呼んだとき
・・・ちょっと嬉しかったの」
ポツリ、ポツリと言葉を紡ぎ出す。
「アイツが、他の子たちに笑顔を向けたとき
・・・少し、胸が痛んだの。
今まで、こんな事なかったのに。
私、やっぱりおかしいよね。
何なんだろうね、この気持ち」
すると、雅ちゃんは
バンッ
と、テーブルを叩いて立ち上がり、こう言い放った。
「恋ですわっ」
* * *