題名のない怖い話

侑の様子をうかがおうと、

後ろ座席の見えるミラーを見ると、

侑は、今までに無いような

幸せそうな、嬉しそうな、

夢に満ちたような顔をしてつぶやいた。



「ママ…侑ちゃんね…早く一年生になりたいな・・‥」


「そうね…」



会話が途切れる。

車の中が静まりかえる。



「ママ…侑…一年生になりたいよ…」



語尾が震えていた。

泣いてる!?


急いでミラーを覗き込み、侑の様子を確認した。



その時、

私の背中に

寒気がとおった




侑‥‥…
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