題名のない怖い話
車から降りて

立ち尽くす。

私の愛する侑は…

どこへ行ったの…




”ママ…侑ちゃんね…早く一年生になりたいな・・・・”




さっきからこの言葉だけが走馬灯のように頭をかけめぐる。




侑…どこへ…




我にかえった私はとっさに携帯をハンドバックから取り出す。

かけようとしたのは

淳平…


080****…。



ツ…ツ…ツ…ツ…


プルルルルル
プルルルルル



ガチャ


「もしもし淳平?!侑が!」


「侑…あぁ、俺も今その事で電話かけようとしてた…」



そのこと…?



「そのことって何?もしかして侑は、家に戻ってるの?!」


けどそんなハズはない。

あんなにスピードを出している車から

飛び降りれるハズはない…



「侑はっ…」



淳平の声は震えていた。

あまり泣いた事のない淳平の声が…


震えていた…









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