ドラゴン・テイル【外伝】
その後すぐラーマが戻り、再び先に進み始めた。
「へぇぇ! ヴァルはブルードラゴンなのかぁ。ラーマ以外でこんな気軽にドラゴンと話したのは初めてだ。
考えてみたら、ドラゴンが二匹も仲間にいるとほぼ無敵じゃね?」
クレイグはすぐにヴァルザックと打ち解けて話し始めている。
「そうか? でも、頼りにされてるとこ悪いけど、俺は出来れば戦いたくねぇな」
苦笑を浮かべて答えるヴァルザック。
横穴は、クレイグが出てきたところと、ヴァルザックの入って行ったところが入り口から入ってきた通路と繋がっていることが判明した。
ラーマの入った通路は分かれ道も無く、ひたすら奥へ直進していたらしい。
今は、その道を進んでいる。
「そっか、お前言いヤツだな!
なぁ? ウル」
「そうだな」
クレイグが合流してから、雰囲気が軽くなった気がする。
どこか、ヴァルザックに似ている。
気さく……とでも言うのだろうか。
「ところで、お前なんで裸足なの?」
ヴァルザックもやはり気になったのか、クレイグの手にある靴に視線を落としながら問いかける。
「あー、これ? さっきさぁ、沼みてーなとこ通って靴に泥が入ったんだ。気持ち悪いから脱いだ」
─…そのせいで寿命が軽く縮んだわ…。
クレイグの言葉に、口には出さなかったが、キスティンとレナは同時に心の中で呟いた。
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