秘密の教室
「俺が見てやるから、はい!ノート開く!」
渋々ノートを開きシャーペンを握った
「数学嫌いなのかー?」
「嫌いだよ」
早瀬はフッと笑って、着ていたグレーのパーカーの袖を手首上まで持ち上げた
その時見えた血管の筋
カッコイイ…
あたしこれに弱いんだから
「まずな、……」
あたしのノートにいろいろ書き込みながらペラペラ説明をしてる
あたしは理解なんてまったくしてなかったけど、早瀬にわかる?って聞かれたらうんって頷いていた
「……だから△ABCと△DEFは相似!」
「うん」
「わかった?」
「わかった。…からお弁当食べていい?」
早瀬はため息をついて呆れたように笑いながら頷いた
回りをみたら、みんな机を引っ付けてお弁当を広げている