秘密の教室


「知沙やっと終わったの?」


前の席のイスを回転させてあたしと向き合うように葵は座った


「だってさ…数学できないんだもん」


「知沙の場合、出来ないのは副教科以外全部だろ!?」


あたしと葵の会話に乱入してきたコイツは潤。


幼なじみってか…腐れ縁?みたいな感じ


「うるさいなぁ!潤だって数学できないじゃん!」


「俺は最近、塾行ってるからな!できるんだよねぇ〜す・う・が・く。教えてあげても…」


「いらないから。」


潤を無視してお弁当を開ける



あれ?



どこ?



ない!




ない!!




ないぃぃぃ!!



「お箸がなぁぁぁぁい!!!」



「あ〜ぁ。職員室行っといで」


「もう!せっかく食べられると思ったのにぃ」


乱暴に蓋をして立ち上がった



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