秘密の教室


もう!お母さんってば!


ドジなんだから!



ガラっ!


「失礼します!!」


「川崎…どうした?質問?」



パンをかじってた早瀬が嬉しそうに立ち上がった


「違うよ。お箸ちょうだい?」


「あぁ?箸かよ」


後ろの棚の引き出しを開けお箸を捜し出した


「先生いつもパンなの?」


「え?まぁだいたいコンビニかな」


「先生のくせに彼女いないの?」


「うるせぇよ!ほらっ箸!」



割り箸を受け取って職員室の扉に手をかけた



「あ、先生!」


「ん?」


「ありがと」



「おぅ!」



早瀬はニコッと笑った。



ちょっと


ちょっとだよ?



ちょぉーーっとだけ




ドキっとした。





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