野球彼女

愛してほしい。

さっき思ったこと。


もしかしたら…この山崎だったら…私を愛してくれるの?

ずっとニコニコしながら私の後ろを歩いてくる。

何だろう。

この気持。

少し嬉しく感じてしたかもしれない。

「もーもちゃん!俺と手つなごう?」

そういってきた。

「ちょ・・・!むり」

嬉しかったけれど、里奈たちがいるから手をつなげなかった。

ってかつなぎたくないでしょ?私?

「りなぁー。」

私は里奈を呼ぶ。

少し不機嫌そうだった。

「なに?」
そっけない返事を返してきた里奈。

もしかして・・・・里奈。

山崎のこと好き?

えっ?

「だから何?」

やっぱなんか怒ってる。

「・・・ごめん。」

「あっそ。」

なんで何だろう。

「あいつ何おこってんの?」

耳元で小声で言った山崎に、

私は普通に言葉を返した。

「わかんない・・・。」

「おれがいるから大丈夫。」

少し照れた自分がいた。

ギュッ

不意に手をつながれた。

なぜか心臓はドキドキしていた。

「…ッ。」

手をはらえない私。

だけど、そんな私に、般若のような表情で私をにらんでくる。

手をつなぐ、力が強まった。



この人なら、

甘えられる。


この人なら、

支えてくれそう。


私は結局弱かったんだ。

って今考えると思う。
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