野球彼女


「…ももっ。」


「はいっ。」


私は校長先生の前に立ち、

卒業証書をもらった。


卒業証書…

こんな紙1枚に私たちの3年間が詰まってるなんて考えられないなぁ。

周りの女子たちは号泣している。

私って少しさめてるのかな・・・。

少しも涙でない。

でも泣くことがすべてじゃないよねぇなんて。

強がってるだけじゃない。

バカだよね

私って、

この3年間濃い内容を刻み込めてきたかというと

うーんだよね。

3年間恋ばっかじゃない。

いやらしいなんて言わせないんだから。

去年の3年生たちを見ていた時、

あぁー卒業するんだー…さようなら。

なんて半端な感情だったけれど、

いざ卒業するというと、たまったもんじゃない。

いろんな感情が、交差して、

いろんな思い出がよみがえる。

グランドでは1年のとき好きだった山橋を思い出したり、

音楽室では山崎。

体育館では、少しきになっていた3年の先輩。

いろんなことを思い出す。

楽しかったり、悲しかったり、

そんな3年間を終えたのだ。

御苦労さま…だね。


高校に行っても頑張らなくっちゃね…
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