Last Love
翌日、愛はというと、

二日酔いに悩まされていた。

「むあ~……

 頭痛いよぅ…。」

だが、このまま

会社を休むことは

できなかった。

ゆっくりしろ、と

早退させられたのに、

昨日より具合が悪いなんて…

本当に私はバカだ、と

愛は自己嫌悪に陥った。

「…ん?」

ふわっ、と嗅ぎ慣れない

匂いを感じて、

愛は首をかしげた。

「…香水?なんでだ?」

微かだが、フローラルの

優しい匂いがした。

だが、愛にはまったく

身に覚えがなかった。

「まぁ、いっか。」

少しすると

匂いとともに

愛の疑問も

消えていった。

「よし、行こ!」

無理矢理自分に喝を入れて、

出勤の準備をした。
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