幼なじみな僕ら。
あたしは先輩に目を移した。
先輩はじっと、こちらを見ていた。
その綺麗な目に、どきりとする。
・・・あたしやっぱり、先輩が好きだ・・・。
「・・・ねぇ、亜子ちゃんってさ、幼なじみいるって言ってたよね」
「え・・・あ、はい」
昼間の、実羽との会話を思い出す。
出来ることなら思い出したくなかったのに。
あたしは苦虫をすりつぶしたような顔をした。
「・・・宇都宮爽・・・ってさ・・・」
「??あたしの幼なじみですけど・・・??」
「やっぱり」