幼なじみな僕ら。
俺はようやく、彼女と視線を合わせる。
彼女の目は潤んでいた。
下唇を上唇でぎゅっと噛んでいる。
血が、滲みそうなほどに強く。
「私には・・・1%の可能性もないってこと??」
俺は何も言わない。
ただ、彼女から視線を、逸らそうともしない。
代わりに、今度は宮辺が視線を逸らした。
「・・・分かってるよ・・・分かってた・・・片瀬君が、藍田さん・・・藍田実羽さんのこと好きだって」
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