幼なじみな僕ら。













実羽はあたしを体育館の前に連れてきた。

・・・昨日、先輩が爽を殴った場所。




頭が、ガンガンする。




「・・・私、言ったよね・・・あの先輩、やばい気がする・って」




実羽の声は、凛としていた。

美しささえ感じる声。



いつもの、実羽の声じゃない。


天然の入った、いつもの実羽の声じゃ。




なんだかまるで知らない人みたいで。


あたしの顔は強張る。






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