幼なじみな僕ら。
あの日も今日のように、俺達は2人で坂を上っていた。
確か爽とあっこは風邪で学校を休んで。
あの元気な2人が同時に風邪を引くなんて珍しくて。
俺達のテンションは極度に低かった。
そんな時、まだ、
小さかった実羽が急に切り出したんだ。
「・・・ねぇ、ハル。野球って楽しい??」
小学校低学年の頃の話だから。
下校時間はまだ3時くらいで。
空は明るかった。
太陽もまだ、黄金の光を発していた時間帯だ。
ただ、じめじめとした暑さだったことは覚えている。