幼なじみな僕ら。









実羽の細い薬指が、
俺の前に差し出された。







俺はじっと実羽を見る。

彼女はにっと、笑ってみせた。






「約束!!
実羽、コウシエンに出てるハル、
見たいから!!



ハル、絶対にコウシエンに出てっ!!





勝ってっ!!!」









差し出された指を、見つめる。





俺はゆっくりと、自分の右手の小指を差し出した。







俺が絡める前に、実羽が強引に指を絡めてくる。











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