幼なじみな僕ら。
“さっきね、廊下でぶつかった先輩!!”
あっこの言葉を思い出す。
廊下でぶつかった先輩・・・??
・・・廊下で、誰かにぶつかったっけ??
オレ。
自分の物覚えの悪さに、自己嫌悪に陥る。
思い出せよ!!
オレ!!
・・・・・・いや、やっぱぶつかったことさえ思い出せねぇ。
あいつの勘違いか??
「何してんだよ」
天井から、声が降ってきた。
オレは恐る恐る上を見上げる。
オレを見下ろしていたのは、ハルだった。