幼なじみな僕ら。
爽は、男にしては細めの体で、ヒョイヒョイと軽やかに簡単そうに、坂を上がってくる。
くそ・・・!!
あんな細いからだのどこにそんなパワーがあんだよ!!
爽はすぐに、亜子の隣に来た。
そして、にっと笑う。
「亜子、すっげぇ汗」
「うるせぇっ!!」
亜子はムカついて、爽の頭を軽く殴った。
爽はいつもこうだ。
いつもヘラヘラと笑っている。
けど・・・顔のつくりがいいもんだから、他の友達に言わせてみると“ヘラヘラ”ではなく“キラキラ”らしい。
・・・目の錯覚だろ!!
「あっこ!!爽!!待ってっ!!!」