幼なじみな僕ら。
“爽が・・・本当はあっこのこと好きだって、
本当に気づいていないの??”
今でもいまいちピンと来てない。
・・・爽が、あたしを好き??
・・・本当に・・・・・・・??
「そーいやさ、鳴海先輩、まだあっこん家にいんの??」
爽が唐突に切り出した。
あたしは爽を見る。
さっきまで笑顔であたしを見ていたその顔は、
笑っていなかった。
真っ黒な目はどこか、遠くを見つめている。
「・・・ううん、二日前から、
いない・・・消えちゃった」
あたしの家から急に、いなくなって。
鳴海先輩は学校に一度も来てない。
心配になったあたしは、毎日のように先輩の教室を覗きに行っている。