幼なじみな僕ら。
4 side→ハル
カキーン。
ボールがバットに当たる音がした。
俺は空を自由に飛んでいくボールをじっと見つめる。
ボールはフェンスの向こう側の、草むらへと消えていった。
「片瀬!!
お前、練習試合だからって気ぃ抜いて投げてんじゃねぇだろうな!!」
後ろから声がして。
俺は振り返って、バッターボックスに立っている桃山先輩を見た。
「すいません」
帽子のつばを掴んで、小さく礼をする。
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