幼なじみな僕ら。













「なぁ・・・あっこ・・・」




「ごめん。あたし、先帰るね」











これ以上、爽と一緒にいちゃいけない。


頭の中で、そんな声が聞こえた。




これ以上爽と一緒にいたら。

もっと苦しくなる、辛くなる。




その場から逃げ出したくて。

あたしはそう、呟いた。






「・・・ごめんね」








爽の顔は、見なかった。


どんな顔をしてあたしを見つめてるのか。




確認する勇気なんて、一欠けらもなかった。






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