幼なじみな僕ら。












「なに、むしゃくしゃしてんだよ」


「してねぇよ。
つーか、よく、ここだって分かったな」






新が笑った。

闇夜に、一輪の、花が咲く。








「俺に、分からないことなんてあるかっつの」




「はっ。なんだよ、その自信は」









頬を流れた汗を、手の甲で拭いた。

ふぅっと、息をつく。









「いっとくけど、俺がふっかけたんじゃねぇからな」



「はいはい」












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