幼なじみな僕ら。
彼女の声。
俺は、部屋に戻っていく。
背中に、少年の視線が突き刺さっていた。
2人の気持ちは・・・すごく、よく分かるつもりだ。
俺もつい最近まで、すごく、苦しかったから。
きっと、この恋も、いつかはケジメがつく。
その時・・・誰もが苦しまないことを祈って。
大切な2人が、
少しでも苦しまないことを祈って。
俺は部屋の中に入り、そっとドアを閉めた。
それは、未完成な月が浮かぶ、夜だった。