幼なじみな僕ら。
坂の下から、また、声が聞こえてきた。
爽とほぼ同時に振り返る。
坂の下にいたのは・・・実羽とハルだ。
こちらに向かって、手をふっている。
「そこで待っててー!!
すぐにそっち行くからー!!」
実羽の声がして・・・二人は猛然と坂をダッシュで上ってきた。
くそ・・・なんでこいつらはこうも細いのに、みんなそんな体力があんだよ?!
ハルは野球部員だから、まぁ、体力がないとおかしい。
見た目だって肩場が広くて、男の子って感じだ。
だけど、実羽はとにかく細い。
細くて可愛いもんだから、とにかく誰にでも愛される。
四人がそろった。
みんなで肩を並べて、坂をゆっくりとあがっていく。