SWEET★CAKE


「一樹くんのことを想ってるから言えないのは間違いよ」


「吉田さん・・」


吉田さんには、一樹のことを話している。


つらかったときも苦しかったときも、いつも話を聞いてくれた。


「想ってるなら、正直に言うべきよ。一樹くんの言葉だけで強くなれるんでしょ?」


「はい」


そう。


私は一樹から魔法の言葉を言われるだけで強くなれる。


“愛してる”


その言葉だけで、嫌な思いが吹っ飛ぶの。


「たまには甘えないとね」


「吉田さん、ありがとうございます!帰ったら、電話してみます。出てくれるかわからないけれど」


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