恐怖話



そして6年が過ぎた。


季節は春,,
暖かい陽気があたし達を優しく包んでいた。
桜も散っている。



「尚子〜早く来なさい」


「はあ〜いっ」


今日は小学校の入学式,,
暖かい日だった。



「お母さん見て見て!!さっきねあの人から髪結ってもらったの」


大きな二重のぱっちりの目があたしを見上げて笑った。


尚子は赤いゴムで二つ結びをしていた。


あの時と同じ,,,
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