コピー
「それで、僕はどうしてここに?」
「ああ、まあ、それか…
話すと大分長くなるんだが…」
事件性アリか?
「まあ、仕方ない。
いずれは話さなければならないんだからな。」
重大なことらしい。
「まず、少し質問をさせてくれ。」
女が言う。
「名前は?」
「近藤拓郎。」
「歳は?」
「16。」
「誕生日。」
「12月3日。」
「血液型は?」
「Aです。」
…
こんなにぽんぽん話して良かったのだろうか。
もしかしたら、この女は悪い集団の一員で、僕を使って何か悪行を働き金儲けをしようとしているのかも知れない。
しかし、この研究室にはこの女しかおらず、僕が頼ることが出来たのはこの女だけだったのだし、僕は訳も分からずこんなところに来てしまって混乱していたので、仕方がないではないか。
「では、言おうか。」
女は口を開いた。