コピー
「私が日頃考えていることを話しても良いかな。」
どうせ普通の女子高生が日頃考えているようなことではあるまい。
いや、ここの女子高生の普通はこうなのかも知れないが。
「あ、ああ…」
さっきからこればかりだ。
僕の答えを聞くと小川沙紀はポケットからコインを取り出した。
「こっちが表、こっちが裏ね。」
まず、数字が書いてある方を、次に絵が書いてある方を指差した。
指の上にコインをセットし、コインを振れるように構える。
「どっちが出ると思う。」
「表」
いや、分からないが。
小川沙紀はコインを弾く。
床に転がったそれは、数字が書いてある方を上に向けて止まった。
「あ、正解だね。
じゃあ、」
またもや、指の上にセットし
「どっちが出ると思う?」
「じゃあ、裏」
また弾く。
今度裏が出た。
「うん。」
またセットし、
「どっち」
「裏で。」
また裏。
正解。
またセットし、
「どっち!」
少し涙目だ。
「表。」
…
正確だった。
「ん~、もうっ!」
何か可愛い。
「どっち!!」
!が一つ増えた。
ハヤ(自主規制)
表、と答えようと思ったが、そうすると終わらないような気がしたので、
「じゃあ裏」
と言っておく。
小川沙紀がコインを弾く。
ほぼ放物線を描いて、床に落ちた。
表だ。
ようやく外れた。
何故か外れて安堵してしまった。
「グダグダだったけど…、とりあえず、根拠があって表とか裏とか選んだわけではないよね。
何故そっちを選んだのか、と聞かれたら、何となく、と答えるでしょ。
その何となくがどこから来たか、人がどういう仕組みで、手掛かりのないコインの表裏を予想するのか、という話も結構興味深いけど、今はそれは置いといて…」
小川沙紀は語り出した。
どうせ普通の女子高生が日頃考えているようなことではあるまい。
いや、ここの女子高生の普通はこうなのかも知れないが。
「あ、ああ…」
さっきからこればかりだ。
僕の答えを聞くと小川沙紀はポケットからコインを取り出した。
「こっちが表、こっちが裏ね。」
まず、数字が書いてある方を、次に絵が書いてある方を指差した。
指の上にコインをセットし、コインを振れるように構える。
「どっちが出ると思う。」
「表」
いや、分からないが。
小川沙紀はコインを弾く。
床に転がったそれは、数字が書いてある方を上に向けて止まった。
「あ、正解だね。
じゃあ、」
またもや、指の上にセットし
「どっちが出ると思う?」
「じゃあ、裏」
また弾く。
今度裏が出た。
「うん。」
またセットし、
「どっち」
「裏で。」
また裏。
正解。
またセットし、
「どっち!」
少し涙目だ。
「表。」
…
正確だった。
「ん~、もうっ!」
何か可愛い。
「どっち!!」
!が一つ増えた。
ハヤ(自主規制)
表、と答えようと思ったが、そうすると終わらないような気がしたので、
「じゃあ裏」
と言っておく。
小川沙紀がコインを弾く。
ほぼ放物線を描いて、床に落ちた。
表だ。
ようやく外れた。
何故か外れて安堵してしまった。
「グダグダだったけど…、とりあえず、根拠があって表とか裏とか選んだわけではないよね。
何故そっちを選んだのか、と聞かれたら、何となく、と答えるでしょ。
その何となくがどこから来たか、人がどういう仕組みで、手掛かりのないコインの表裏を予想するのか、という話も結構興味深いけど、今はそれは置いといて…」
小川沙紀は語り出した。