続きは、社長室で。
私たちって、一体何なの?
無関心の社長が、どうして構うの?
社長の考えが、分からない・・・
「蘭、どうなんだ――?」
「・・っ・・」
優しさを含んだ清涼な声で、尋ねられると。
パンドラの箱から溢れそうな、確固たる想い。
今さら、幼馴染の頃を思い起こすのは何故?
そのカンケイを崩したのは、社長でしょう?
私の想いを、断ち切らせたのも・・・
どうして今になって、探り寄せたりするの?
どうしてこの場で、宥めるような口調なの?
「っ・・・・」
涙が一滴、ポツリとスーツに染み込んだ。
「っ・・・っ・・」
その1滴は、冷たくて、重くて、儚くて。
色々な想いが混ざり合った、行き場のないモノ。
気づかれないように、そっと瞳を閉じた。
お別れなんて…、言いたくナイよ――