続きは、社長室で。
大きくて、弾力のある、キングベッド。
ギシッと響く、スプリング音さえも鼓動を速めていく。
ギシッ――
覆い被さるように、拓海が上へと重なって来た。
私の視界は、彼しか捉えるコトが出来なくて。
すべてが拓海で、埋めつくされていく・・・
「蘭・・・」
「ッ――」
艶めいた表情で呼ばれてしまうと、全身が沸騰するようで。
もっと、もっと、貴方に触れたくなる。
その衝動が、止められない・・・
「チュッ・・・」
拓海の両頬に手を置くと、そっと触れるだけのキスをした。
「っ・・・」
想像以上にリップ音が響いてしまい、恥ずかしくて。
キョリを戻すとすぐに、視線を逸らしてしまう。
今までの私なら絶対に、あり得ない行動――
抗うコトも、求めるコトも、何もかも・・・
すべてに諦めて、ただ受け入れるだけで。
貴方を求めていても、いつもグッと堪えていたから。