続きは、社長室で。
貴方にキチンと、すべての想いを伝えたいのに。
ホワイトムスクの香りに縋って、ギュッと抱きたいのに。
愛しているって、全身全霊で表現出来ればいいのに。
何も言葉に出来ないなんて、あまりに愚弄すぎる・・・
「ソレと一緒だ――」
「・・・え?」
自嘲する拓海を見上げるように空を仰いだ。
だけれど、すぐにギュッと引き寄せられてしまって。
「とにかく…、もう何も心配するな――
それまで待っていろ…、いいな?」
「っ・・・」
そう告げた拓海の表情は、何も読み取れなかった・・・
だけれど、もう一度信じるコトは許されますか?
貴方をひたすらに、信じ抜いても良いですか?
これが最後だとしても、それも運命だと諦めます。
先ほどの問い掛けに、答えが出せるかは判らない。
それでも私は、拓海の瞳に突き動かされたの――