続きは、社長室で。
決意の、始まり。


3日というトキは、過ぎてしまえば早いけれど。



待ち侘びてしまうと、これほど遠く感じるモノなんだ。





そうして今日が、運命の日となる・・・






「ハァ・・・」

ついて出るのは、あまりにも深い溜め息だけ。




3日前から忙しない心臓も、きっと疲労のピークかもしれない。



寝不足状態では髪がパサついてしまうし、お肌も荒れてしまった。



外面に現れるモノは、メンタル面の不調のサインでもあるけれど。



全身鏡に映る自分の表情が、物凄く冴えなかった。




秘書…、ううん、社会人として失格だね――




何にも揺るがない、屈強な信念を持てたら良いのに・・・




「フフッ・・・」


何処までも願望の絶えない自身を、嘲けてしまうと。


不都合な箇所のカバーをどうにか終えて、階下へと向かった。




カバンを持つ手にグッと力を込め、自身を奮い立たせて――




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