続きは、社長室で。
優しい口づけに始まり、そこから段々と深くなる。
「・・・ふっ・・んぁっ・・」
激しく絡められる舌と、身体を弄る手の感触によって。
演技をする余裕すら、与えてもらえない・・・
テクニシャンである、社長の巧みなキスの深さに。
苦しいと思っていても、合図が出来ない私。
ホワイトムスクの香りが、脳内を占領して。
クラクラと眩暈を、起こしそうになるけど。
「・・ふっ・・んっ・・っ・・」
必死に気を持たせて、キスの往来にしがみつく――
だけど、私から求めたりはしない。
抵抗や願うコトなど、社長には不要なのだから。