続きは、社長室で。


拓海の攻撃に、勝てるワケもないけれど。



だからこそ・・・


せめて心だけは、しっかりと保つようにしている。




これが私にとって、唯一の抵抗なのかもね・・・







限界へと到達する、ギリギリの地点に近づいたトキ――




彼の唇がスッと離れて、私の首筋へと移っていく。



「・・っ・・ぁ・・」


ポイントの移り変わりを、身体の反応が告げた。






私を攻めながら、指はしなやかに動いてゆく・・・



そうして剥がされる、キッチリと着たスーツ。


ピッチリとセットした、アップヘアも一緒に。





秘書としての私の鎧が、簡単に解かれる・・・・





「蘭・・・」

いつも以上に、甘い声が耳元で囁かれると。




私の身体は、繋がりを待ち侘びたように。



自然と拓海の首元へ、腕を回してしまう――






< 45 / 266 >

この作品をシェア

pagetop