続きは、社長室で。
自ら触れるコトで、熱がまた加速する。
拓海へのキモチが、強くなっていく・・・
そんな私の行動を、分かっているかのように。
「・・フッ――」
吐息にも似た小さな声で、彼は一笑した。
「・・ッ!」
そうして私の耳元に、ワザと息を吹きかけるのだ。
反応を確かめると、私とのキョリをゼロにする。
これ以上、密着出来ないほどに・・・
「・・・どうして欲しいの、蘭――?」
「・・・っ――」
鼓膜を揺らすほどの、低くて甘い声が侵す。
ここまでしておいて、またワザと確かめるんだ。