続きは、社長室で。
社長は婚約者と結婚する――
手からスルリと、受話器が落ちると。
そのまま私はストンと、床に座り込んだ。
まるで、精気を奪われたように・・・
「・・っひ・・っく・・」
止まらない涙が、心まで失わせていく。
捨て、られる・・・・
私の未来はもう…、ナイ・・・
僅かな拠り所も、残されずに・・・
『イラナイ』と言われる日が。
すぐそこまで、迫っていたなんて――
でも、これは必然だったの?
ずっと、思い違いだった・・・
“過去の”私への、戒めですか?
今もなお貴方を、想い続ける・・・
“現在の”私への、仏罰ですか?