好きな人は冷血男
「大丈夫かい?そこのお姉さん」

声がして目を開けると
仰向けになっている私の顔を覗きこむように私の前に恭弥がしゃがんでいた

『恭弥…』


「言うだけ言って逃げるとはいい度胸だよね。追いかけてきたら厄介なことになってるし」

恭弥…来てくれたんだ…

『来るの遅いよ…』

私は涙をためていた
そして少し起き上がった

『待ってたんだよ…恭弥ぁ…』

すると恭弥はフッと笑った

その笑顔に私は安心したのか、一気に涙を流しはじめた

< 13 / 18 >

この作品をシェア

pagetop