ミリオンハート
正直、この『壁』さえ無ければ
私の中での秘密の片想いも
小さく距離を縮める事が出来たであろう。
(何で、階級制度なんて・・・)
私は許せなかった。
こんな階級制度を定める・・・王宮が。
だけど、カーストに背けば
どうなるか分からない。
『リトア?
どうしたんだ?
門、開くって。』
はっと、我に返りサードを見る。
『あ、ありがとね。ここまで送ってくれて。』
ポロ・・・ポロポロ・・・
いつの間にか
透明な雫を目から流していた。