花火
「夏花、ごめんね…?」
はっとしてアケミの眼を見る。
「え?何が?」
眉が斜めに下がったアケミが眼を細めてこっちを見る。
「やっぱりタッくんと三人で行くのは気まずかったよね。
ごめんね。でもあたしはほんとに夏花とも花火見たかっただけなの。」
やっぱりアケミは羨ましい。私が持っていないものをみんな持っている。
その素直さも、卓くんも。
私もいつかアケミみたく素直で可愛い女の子になりたい。
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