キミヲモイ。
「そうや！ オカンがな、煮物作った言うて、おすそ分けするて」

「本当!?」


クイっとこっちを見上げた修二は、口角を上げる。

修二のお母さんの料理は絶品だから、嬉しい。


「けど置いてきてまってん。今から取りに行く。量多いから手伝って？」


リモコンでテレビの電源を消し、スクッと起き上がる。

服を整えて、障子を開けると、癖のついた髪のままの修二の後ろをトコトコついていった。




「たらーまー」


歩くこと５分。

特に会話もないまま修二が家のドアを開ける。

修二の家も返事は返ってこない。

そのままドンドン昭和の匂いがする廊下を進んでいくと、キッチンに着いた。


「これやこれ。里芋と……金ぴらごぼうもあんで！」


なぜかテンション上がってる修二は小さくピョンピョンと跳ね出す。

その意外と可愛い仕草を見ていると、一つの懐かしいものを見つけた。









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