キミヲモイ。
「うん! ぼくはアズって呼ばれてるの。よろしくね!」
男の子は太陽みたいにキラキラと笑う。
何歳だったかわからないけど、僕より背が高くてお兄ちゃんみたいな感じだった。
「ゆ、ユウだよ。ユウって呼ばれてるよ。よろしくね……」
それまで男の子と全然喋ってなかった僕は、緊張して母さんに隠れてた。
それから時間があれば、いつもアズちゃんと会っていた。
「アズちゃんなにしてるの?」
「アズちゃん今日はなにするの?」
「アズちゃんアズちゃん!」
最初はあんなに嫌がってたのに、それからはアズちゃんとばっかり遊んで。
口を開けばアズちゃん、いつもアズちゃんの後ろに付きっきり。
今思えば、あの子が初恋だったかもしれない。