KIOKUのむこう

なにかがおかしい

夏休みも残り1/2となった。


<ダダダダダ・・・・―>

階段を凄い勢いで誰かがあがってくる。

「お母さん起こしにきた・・」

今日の朝もいつものように起こしにくる
予感がした。

<がちゃっ>

きた・・・。

『おい、ちょっとお母さんと病院行ってくるから』

あれ・・・?この声はお父さん!?
なんでお父さん・・・??

気になった私は起きることにした。

「ちょっとおばあちゃん?お母さんどうした?」
《ああ、なんかお腹痛いみたいよ?》
「えー。またどうせ食あたりだって(ワラ)」
《まあきっとそうね♪》

こんな安易な考えが
この後の電話で一転する。

・・・・トゥルルルルル・・・・

《はいもしもし? あ お父さん?》

どうやら電話はお父さんかららしい。

《うん・・・あ・・うんうん・・―》

なにやら話しているがなんの話をしているのか
私には状況さえ読み取れない。

「お母さんとお父さん帰ってくるって??」
《それが・・ガンの可能性があるかもしれないから・・》
「え?」
《まだ分からないから、精密検査するって》

嘘・・・がん・・・?
でもまだ決まったわけではないが
落ち着いていられるわけがない・・・・。

ガンなんて何かのドキュメンタリーものでしか
見たことないものだったし、
私との生活のなかで無縁のものだと思っていた。
なのに・・・―。
ガンなんていったら・・・<死ぬ病気>
としかイメージがない。
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