【短編】THE EXPRESS
そうやって言っても、あの喜びは今私が持ってる物では、
何にも変えられないんだけど。
こうやって、会わない日が続けば、いつかは忘れてしまうかも。
それならそれでいい。
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まぁ、結局はまた駅には行くんだけど。
おばあちゃんの入院してる病院は、私の学校の反対方向。
だから、反対方面の電車に乗る。
いつもより時間が遅いせいか、今日は電車の中が空いてた。
端っこが空いてたので、座った。
「はぁ……」
ため息が出る。
今日はケンヤくんに会えないからかな。
いつもはぎゅうぎゅう詰めだからか、電車に入るとケンヤくんの事なんて、考えてる暇はない。
だけど、周りに人がにないと自然とケンヤくんを考えてしまう。
たぶん、それだけ私は彼に夢中だ。
それは、自分が考えてる以上に。
こんのくらい、ケンヤくんも私を考えてくれたらいいのに。