誰かが奏でる旋律(ストーリー)【短編集】
「だったら悩む必要なし!“夢”があるんなら突き進めばいいじゃん!」

 ……俺達が離れ離れになってもか?

 やべっ、つい本音言っちまった!

「何言ってんの?あ、もしかして、私と離れたくないから○×大学嫌なんだ?」

 鋭い奴だ。これが女の勘って奴か。

「あのね〜。私達よりも、その“夢”の方が付き合い長いんでしょ?」

 いや、付き合いって、“夢”は恋人か?

「だったら、そんな事で諦めないで!」

 「諦めないで」
 その言葉、なんか胸にズキンときた。

「遠くに行っても原始時代じゃないんだよ!今は電話やメールだってある!
 離れていても近くにいるようなもんだって!」

 ビバッ現代文明だな。

「それに“夢”叶えたら、また一緒にいられるようになるよ!きっと!」


< 9 / 34 >

この作品をシェア

pagetop